こんにちは、高野那々です。
今日は、カウンセリングでも本当によく聞く、
あるテーマについてお話ししようと思います。
それは、
「頭ではわかっているのに、心がついていかない」という、
あの何とも言えない苦しさについてです。
「もう、あの人に期待するのはやめよう」
頭では、そう決めているんですよね。
何度も何度も、裏切られて、傷ついて。
もうこれ以上、
同じことを繰り返したくないって、
心の底から思っている。
なのに。
彼からLINEが来たら、
心臓が高鳴ってしまう。
「今度こそ、変わってくれるかもしれない」って、
また期待してしまう。
そして結局、
また同じように傷ついて、
自己嫌悪に陥る。
「どうして私は、こんなにバカなんだろう」
「わかっているのに、なんでできないんだろう」
そうやって、自分を責めてしまう。
違いますか?
ここで、まず最初にお伝えしたいことがあります。
この「頭ではわかっている」のに
「心がついていかない」という矛盾は、
あなたが弱いからでも、
ダメだからでもないんです。
むしろ、それは人間として、
とても自然なことなんですよ。
だって、考えてみてください。
頭で理解することと、
心が納得することは、
全く別のプロセスだから。
頭は、論理的に物事を判断します。
「彼は何度も約束を破った」
「私を大切にしてくれない」
「このままじゃ幸せになれない」。
データを集めて、分析して、
結論を出す。
それが頭の仕事です。
でも、心はそうじゃない。
心には、頭では説明できない
「感情」や「記憶」や「願望」が、
複雑に絡み合っているんです。
そして、その多くは、
あなた自身も気づいていない、
もっと深い場所から来ていたりする。
だから、頭と心が別々の方向を向いてしまうのは、
ある意味、当然のことなんですよね。
私のカウンセリングに
来てくださる方の多くが、こう言います。
「変わりたいんです。本気で変わりたいんです」
その言葉に、嘘はないと思います。
本当に、心から変わりたいと願っている。
でも同時に、心のどこかに、
「変わりたくない」という気持ちも、
必ず存在しているんです。
なぜだと思いますか?
それは、
今のあなたの「思考パターン」や
「行動パターン」が、
たとえそれが苦しいものであっても、
あなたにとっての「安全地帯」になっているから。
人間の脳は、
基本的に「変化」を嫌います。
変化は、未知であり、リスクだから。
たとえ今が苦しくても、
「慣れ親しんだ苦しさ」の方が、
「知らない未来」よりも安全だと、
無意識は判断してしまうんです。
だから、頭で「変わろう」と決めても、
心が「でも、怖い」「今のままでいたい」と
ブレーキをかけてしまう。
これが、あの何とも言えない“矛盾”の正体です。
ここまで読んで、あなたはどう感じていますか?
「やっぱり私は、変われないんだ…」
そう落ち込んでしまったとしたら、
ちょっと待ってください。
この矛盾があること自体は、
何も悪いことじゃないんです。
むしろ、
その矛盾に気づけているあなたは、
すでに大きな一歩を踏み出しているんですよ。
多くの人は、
この矛盾にすら気づいていません。
ただ漠然と「苦しい」「なんでだろう」
と悩み続けるだけ。
でもあなたは、
「頭ではわかっているのに、心がついていかない」
という、その“ズレ”を自覚している。
これは、本当に大切なことなんです。
だから、まずは、
その矛盾を抱えている自分を、
責めないであげてください。
「ああ、私の中には、変わりたい自分と、変わりたくない自分がいるんだな」
「どっちも、私なんだな」
そうやって、ただ認めてあげる。
受け入れてあげる。
それだけで、心は少しだけ、
軽くなるはずです。
ここまで読んで、
あなたの中には、
きっとこんな問いが生まれていると思います。
「じゃあ、この矛盾とどう付き合っていけばいいの?」
「変わりたいのに変われない。
この状態から、どうやって抜け出せばいいの?」
そうですよね。
それが一番知りたいことですよね。
実は、その答えには、とても深い、
そして大切なお話があるんです。
それは、あなたの
「思考の仕組み」そのものに関わること。
そして、あなたがこれまで
気づかないうちに繰り返してきた、
ある”パターン”に関わること。
この話は、ブログで軽く
お伝えできるような、
簡単なものではないんです。
だから、近々、特別な場所で、
じっくりとお話しさせていただこうと思っています。
最後に、今日のお話で、
ぜひ覚えておいてほしいことがあります。
「頭ではわかっているのに、
心がついていかない」というあなたの苦しみは、
あなたがダメだからじゃない。
それは、人間として自然なこと。
そして、
その矛盾に気づけているあなたは、
もう変化の入り口に立っているんです。
だから、自分を責めないでください。
どうか、優しくしてあげてください。
そして、
「なぜ、私は変われないんだろう?」という、
その問いを、心の中で大切に温めておいてくださいね。
その答えを、必ずお伝えする日が来ますから。